【PHPエラー】よくあるエラーメッセージの種類と解決方法
PHPを使ったプログラミング中に予期せずエラーメッセージに遭遇するのは、開発者なら誰しもが経験すると思います。
長年プログラミングをしている人でさえ、時に予期せぬエラーに直面し、対処に苦労することがあります。
よく見る一部のエラーは瞬時に解決できるかもしれませんが、見慣れないメッセージが画面に現れたとき、その原因を特定し、解決するまでには時間と労力がかかりがちです。
この記事では、PHP開発中によく遭遇するエラーメッセージをいくつかを取り上げながらわかりやすく解説していきます。これにより、同じエラーに直面した際に、迅速に対処できるようになることを目指しています。
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PHPエラーについて
PHPエラーにはそのエラー重要度に応じて、4つのエラーレベルが存在しています。
致命的なエラーの場合は解決しないとプログラムが動くことはありませんが、軽微なエラーの場合はエラー表示はされますが、そのままプログラムが実行されます。
以下が4つがPHPで起こるエラーの種類です。
- Fatal error(致命的なエラー)
- Parse error(構文エラー)
- Warning(警告)
- Notice(注意)
Fatal error(致命的なエラー)
Fatal errorは致命的なエラーに分類されのPHPエラーの中でも最も深刻なエラーです。
このエラーは解消しない限りプログラムが実行されることは無いため、エラーが表示された場合、必ず解消するか、代替案を検討する必要があります。
それではよく発生するFatal errorを一部見てみましょう。
未定義の関数の呼び出した時
Fatal error: Call to undefined function ●● in ■■ on line ▲▲
これは未定義の関数を呼び出そうとした際に表示されるエラーです。
■■というディレクトリにあるファイルの▲▲行目に書かれている箇所の●●という関数が未定義という事を知らせています。
関数を宣言してあげるか、関数名が間違っている場合は、正しい関数名を呼び出してあげることで解消します。
PHPの処理が許可されたメモリ制限を超えた時
Fatal error: Allowed memory size of ●● bytes exhausted (tried to allocate ●● bytes) in ■■ on line ▲▲
これは処理中のプログラムが許可されているメモリ制限を超えた際に表示されるエラーです。
■■というディレクトリにあるファイルの▲▲行目に書かれている箇所が●●バイト、制限を超えているという事を知らせています。
サーバーパネルや.htaccessなどでメモリ上限を引き上げるか、処理を見直しメモリ以内で実行可能なプログラムに変更することで解消します。
Parse error(構文エラー)
Parse errorは構文エラーに分類されるPHPエラーで、スクリプトの構文が正しくない場合に発生します。
これは通常、コーディングミスやタイプミスが原因で、PHPパーサーがコードを解釈できないときに発生するエラーです。
このエラーも解決されるまでプログラムは実行されませんので、エラーメッセージをよく読み、指摘された行やコードの一部を検証して修正する必要があります。
それではよく発生するParse errorの例をいくつか見てみましょう。
予期しないファイルの終わりの時
Parse error: syntax error, unexpected end of file in ■■ on line ▲▲
これはファイルの終わりが予期せぬ箇所で発生した際に表示されるエラーです。
■■というディレクトリにあるファイルの▲▲行目に書かれている箇所で、おそらくクォーテーションや括弧の閉じ忘れ、あるいはコードブロックが適切に終了していないという事を知らせています。
適切な閉じクォーテーション、括弧、またはコードブロックの終了を追加してあげることでエラーを解消します。
if文の構文が間違っている時
Parse error: syntax error, unexpected 'if' (T_IF) in ■■ on line ▲▲
これは構文エラーで、予期せぬ場所にif文が存在するために表示されるエラーです。
■■というディレクトリにあるファイルの▲▲行目に書かれている箇所で、if文が正しい構文で使用されていないことを知らせています。
if文の前に必要なセミコロンが抜けているか、または括弧やブレースが正しく使用されていない可能性があります。正しい構文に修正してあげることでエラーを解消します。
Warning(警告)
WarningはPHPにおいて非致命的な問題が発生したことを示すエラーレベルです。
これはスクリプトの実行が中断されることなく続行されますが、特定の操作が正しく実行されなかったことを示しています。
コードの実行を継続することは可能ですが、警告を無視して放置すると予期しない動作や他の問題が発生する可能性があります。
開発プロセスにおいては、これらの警告に対処し、コードの安定性と予測可能性を高めることが重要です。
それではよく発生するWarningの一例を見てみましょう。
存在しないファイルを読み込もうとした時
Warning: include(■■): failed to open stream: No such file or directory in ■■ on line ▲▲
これは、指定されたファイルが見つからないために表示される警告です。
■■というディレクトリにあるファイルの▲▲行目でinclude関数を使用している箇所にて、■■というファイルを開くことに失敗したことを知らせています。
ファイルのパスが正しいか確認してあげるか、ファイルがその場所に存在することを確認してください。パスが正しい場合でもファイルが存在しない、またはアクセス権限が不足している場合にこの警告が発生します。パスを修正するか、ファイルの存在とアクセス権限を確認することで警告を解消できます。
定義されていない配列をforeach文に指定した時
Warning: Invalid argument supplied for foreach() in ■■ on line ▲▲
これは、foreachループで定義されていない配列が指定されたために表示される警告です。
■■というディレクトリにあるファイルの▲▲行目で foreach 関数が使用されている箇所において、配列またはオブジェクトでなければならない引数が、それ以外の型で提供されたことを示しています。
foreachループを使っている箇所で、変数が配列またはイテレータブルなオブジェクトであることを確認してください。変数が配列やオブジェクトであれば、この警告は解消されます。変数の型を確認し、適切な型の値を提供することで警告を解消できます。
このエラーについての詳しい解説は別の記事でご紹介しています。
Notice(注意)
NoticeはPHPで発生する最も軽度なエラーレベルで、実行には影響を与えないがコードの改善が可能であることを指摘するメッセージです。
これは変数が未定義であったり、インデックスが存在しないなどの場合に出力されることが多く、コードの品質を向上させるためのヒントとして利用できます。
Noticeはコードの動作上の問題ではなく、コーディング標準やベストプラクティスに関する指摘であることが多いです。
それではよく発生するNoticeのいくつかの例を見てみましょう。
定義されていない変数の参照した時
Notice: Undefined variable: ●● in ■■ on line ▲▲
これは未定義の変数を参照しようとした際に表示されるエラーです。
■■というディレクトリにあるファイルの▲▲行目に書かれている箇所の●●という変数が未定義という事を知らせています。
変数を宣言してあげるか、変数名が間違っている場合は、正しい変数名を呼び出してあげることで解消します。
このエラーについての詳しい解説は別の記事でご紹介しています。
存在しない配列キーを参照した時
Notice: Undefined index: ●● in ■■ on line ▲▲
これは存在しない配列キーを参照しようとした際に表示されるエラーです。
■■というディレクトリにあるファイルの▲▲行目に書かれている箇所の●●という配列キーが存在しないという事を知らせています。
配列キー名を設定してあげるか、配列キー名が間違っている場合は、正しい配列キー名を参照してあげることで解消します。
まとめ
このブログでは、PHPで遭遇する可能性のあるさまざまなエラーレベルについて解説しました。エラーはFatal errorからNoticeまでの範囲にわたり、それぞれのレベルでスクリプトに与える影響が異なります。
致命的なエラーであるFatal errorはプログラムの実行を止め、即座の修正が必要です。構文エラーであるParse errorは、コードの書き間違いが原因で、これも解決しない限りスクリプトは停止します。Warningは実行を中断させないものの、コードに非効率や潜在的なバグがあることを示します。最後に、Noticeは実行に影響しないものの、コードの品質向上に役立つアドバイスを提供します。
各エラーレベルでよく見られる典型的な例とその修正方法についても触れました。
この情報を共有しながら、私自身もPHPのスキル向上に励んでいます。一緒により強固で読みやすく、効率的なコードを目指していきましょう。